地盤ネット総合研究所

地盤業界の「デファクトスタンダード」を構築する — そのために、地盤に関連する高度な技術を確立し、住宅地盤の未来に貢献するための研究開発に取り組みます。

地盤液状化調査・評価手法の開発

地盤ネットでは、想定される地震の地域特性と地盤条件を考慮した、合理性の高い小規模建築物向けの地盤液状化リスク調査・評価手法の開発について、京都大学工学研究科と産学共同研究を開始しました。
これらの評価手法を開発・現実化することにより、これから戸建住宅を建てようとする消費者が、多額の費用をかけずとも事前に液状化リスクを評価することが可能となり、液状化災害に関する防災・減災および消費者保護を促進することを目的としています。
なお、この共同研究に際し、当社より京都大学に対して、当社の開発した半自動スクリューウエイト貫入試験機「グラウンド・プロⅡ」および、液状化検討に係る土質サンプラー、地下水位計等を提供させていただいています。

研究概要

研究期間
平成27年7月9日から1年間
研究テーマ
地域特性を考慮した小規模建築物向け地盤液状化調査・評価手法の開発
参加研究者
●京都大学工学研究科 建築学専攻  教授  林康裕 工学博士

<参加研究者プロフィール>

京都大学工学研究科 建築学専攻 教授
日本建築学会災害委員会委員長、日本地震工学会理事、日本自然災害学会 評議員等

林  康裕氏

1958年生まれ、工学博士、一級建築士。
日本建築学会賞(論文)、日本建築学会奨励賞受賞。
主な著書(共著)に『非構造部材の耐震設計施工指針・同解説および耐震設計施工要領(日本建築学会)』、『総合防災への道(京都大学学術出版会)』など。

●京都大学工学研究科 建築学専攻  助教  杉野未奈 工学博士
●当社執行役員 技術開発室  横山芳春 理学博士
●当社執行役員 技術開発室  伊東洋一 一級建築士

学会・論文

地盤ネットでは、地盤工学会、日本地質学会等の学会活動に積極的に参画しています。住宅地盤に関する研究開発の成果を自社内での利用にとどまらず、日本全体の地盤・地質研究に寄与すべく学会活動にも取り組んでいます。

研究論文

「常陸台地における下総層群木下層のテフラ層序と広域対比」

地質学雑誌 第119巻 第7号(2013年7月)

横山芳春(地盤ネット株式会社 技術部長/共同研究)

「戸建て消費者向け住宅地盤リスク情報提供システムの開発」

第11回地盤工学会関東支部発表会 梗概論文(2014年10月)

横山芳春(地盤ネット株式会社 技術部長/共同研究)

学会活動

公益社団法人 地盤工学会
特別会員3級
日本地質学会第120年学術大会(仙台大会)にて講演(2013年9月)

「地盤スクリーニング」による地震・地盤災害に関するリスクコミュニケーション

横山芳春(地盤ネット株式会社 技術部長)・中村裕昭(一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構 技術顧問)
※本講演は、日本地質学会より「セッションハイライト講演」に選ばれました。

日本地質学会第121年学術大会(鹿児島大会)にて講演(2014年9月)

「地盤安心マップ」の公開による不動産エンドユーザーに対する地盤沈下・地盤災害リスク情報の「見える化」促進

横山芳春(地盤ネット株式会社)・大久保拓郎(一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構 特別研究員)

第11回地盤工学会関東支部発表会ディスカウントセッション
「国土の脆弱性を考慮した宅地地盤に関するトラブルと品質確保」にて講演(2014年10月)

住宅地盤の品質と補償

山本強・平野圭一・横山芳春(地盤ネット株式会社)

提言・レポート

研究開発体制

地盤ネット技術部では一般社団法人地盤安心住宅整備支援機構と連携し、より高度な地盤解析の実現を目指し地盤に関する基礎研究、土質試験、解析技術等の向上に向けた研究開発を推進しています。

一般社団法人 地盤安心住宅整備支援機構

名称
一般社団法人 地盤安心住宅整備支援機構
所在地
東京都新宿区新宿5-2-3 MRCビル4F
事業目的
地盤の調査・解析、及び地盤改良工事における技術向上及び普及に関する活動を行い、もって住宅建築における安全の確保に寄与することを目的とする。

地盤解析技術

地盤ネットでは、下記の地盤解析業務フローを基礎に、高度な解析技術を研究開発しています。

地盤解析を行う際には、国土交通省令を始めとする関係法令を遵守すること、ならびに日本建築学会等の各種団体が示す指針及び瑕疵担保保険法人による設計施工基準に基づく必要があります。

また、データだけではなく、現地調査チェックシートや現場写真などを基に周辺状況・造成状況等のロケーションも考慮し判断しています。